「警察から突然電話がかかってきて、警察署に呼び出された…」
何を聞かれるのか分からない、このまま逮捕されるのではないか、行かなかったらどうなるのかなど、突然の体験したことのない出来事に、非常に不安に思われることでしょう。
本記事では、警察からの呼び出しの意味や対応方法について、刑事事件に強い弁護士が分かりやすく解説します。
1 警察が呼び出しをする理由
警察からの呼び出しには、主に以下の3つのパターンがあります。
① 被疑者としての呼び出し
「被疑者(ひぎしゃ)」とは、犯罪をした疑いがある人のことです。
ある人が捜査機関側から何らかの犯罪を犯したのではないかという疑いをかけられている場合、警察から、被疑者として呼び出しを受けることになります。
警察は、事件の内容を確認するために、被疑者を任意で呼び出して事情聴取を行います。
例えば、ある人が万引きをしたと疑われている場合、 防犯カメラの映像と照らし合わせるために呼び出されるということがあります。
この段階ではまだ逮捕されておらず、事件が任意捜査の段階にある場合です。
なお、これはあくまでも任意呼び出しですので、拒否をしたり日程変更をしたりすることは可能です。しかし、何の理由もなく呼び出しを拒否し続けると、逮捕その他の強制捜査へ切り替えられる恐れがあります。
② 参考人としての呼び出し
「参考人(さんこうにん)」とは、事件について何か知っている可能性がある人です。
参考人は、事件の捜査協力を求められているにすぎないので、参考人への呼び出しについては都合の良い日時で調整をしてもらえることが多いです。
例えば、
・事件現場の近くにいた
・知人が関係している
といった場合に、捜査機関があくまで「話を聞きたい」ので、参考人として呼び出しを受けることがあります。
③ 重要参考人としての呼び出し
「重要参考人」とは、参考人の中でもまだ被疑者と言えるほどの嫌疑は固まっていないけれども、事件との関係が深い可能性がある人を指します。
重要参考人として取調べを受けると、捜査の状況や供述内容によっては、「被疑者」として扱われるようになることもあります。
2 警察からの呼び出しは拒否できるのか
結論からいうと、任意の呼び出しであれば拒否することは可能です。
警察の呼び出しの多くは「任意出頭」と呼ばれるもので、強制ではありません。
ただし、実務上は注意が必要です。
以下、警察からの呼び出しを拒否した場合のリスクと、適切な対応について説明します。
① 拒否した場合のリスク
警察からの任意の呼び出しに応じる義務はなく、拒否をすることは可能です。
しかし、呼び出しを拒否すると逮捕される場合もあるため、警察からの呼び出しを拒否することはおすすめできません。
以下、被疑者、参考人、重要参考人の場合ごとに説明します。
ア 被疑者の呼び出しの場合
被疑者として警察から呼び出しを受けている場合には、呼び出しを拒否すると、逮捕される恐れがあります。
合理的な理由なく呼び出しを拒否すると、逮捕の要件である「逃亡または罪証隠滅のおそれ」があると判断される可能性があるからです。
したがって、合理的な理由のない状態で、警察からの呼び出しを拒否し続けるのはおすすめできません。
イ 参考人・重要参考人の呼び出しの場合
参考人・重要参考人として呼び出しを受けている場合も、呼び出しを拒否せず、警察署に出向くことをおすすめします。
なぜなら、仮に捜査機関が犯人について特定作業を進めているような場合には、呼び出しを無視することで犯罪の嫌疑をかけられる場合があるからです。
② 適切な対応
警察から呼び出しを受けた場合には、無視するのではなく、呼び出しに応じた上で、適切な対応を取ることが大切です。
警察から呼び出しを受けて不安な場合には、刑事事件に詳しい弁護士に相談し、対応についてアドバイスを受けると良いでしょう。
3 警察に呼び出しをされた際の取り調べの流れとは
警察に出頭すると、通常は以下の流れで進みます。
①事情聴取
まずは事件について質問されます。
・いつ
・どこで
・何をしたか
など事件の詳細について細かく聞かれます。
②供述調書の作成
取調べの目的は、供述調書に被疑者や参考人の供述を記録し、後の裁判における証拠として利用することにあります。
供述調書を作成するのは警察や検察であるため、時には、被疑者本人の認識とは異なる内容が記載されてしまうことがあります。また、取調べに対する精神的ストレスから、やっていないことについても罪を認め、自白調書が作られてしまう可能性もあります。
一度、供述調書の最後に署名・押印をしてしまうと、その内容を覆すことは簡単ではないため、早期に弁護士と事実関係について協議し、取調べに臨む必要があります。
また、署名・押印をする前に、供述調書に記載された内容をしっかり確認し、内容に間違いがないか確かめることが大切です。
③その後の捜査の流れ
捜査機関から任意の呼び出しがあり、それに応じた場合、例外はあるものの、警察としてはその事件を在宅事件(逮捕をしないまま捜査を進める事件)として処理することが多くあります。
したがって、在宅事件となった場合には、身体拘束をされずに捜査が進められます。
4 警察から呼び出しをされた後に逮捕される場合
警察からの呼び出しに応じた場合、必ず逮捕されるわけではなく、在宅事件として捜査が進むことが多いです。
しかし、その罪を犯したと十分に疑われ、逃亡や罪証隠滅のおそれがあると判断された場合には、逮捕される可能性もあります。
5 警察から呼び出しを受けた際に弁護士に依頼すべき理由
警察から呼び出しを受けた場合には、その段階で弁護士に相談することは非常に重要です。
早い段階で弁護士に相談をすることで、その後の手続を有利に進めることが可能です。
①不利な供述をすることを防ぐ
警察の質問は巧妙です。
知らないうちに、自身にとって不利な発言をしてしまうことがあります。
弁護士に相談すれば、取調べにおける受け答えのポイントや適切な黙秘権の行使方法、供述調書への署名・押印について助言を受けることが可能です。
②逮捕のリスクを下げられる
弁護士に相談することで、家族の身元引受書や逮捕しないよう求める意見書の提出、被害者との示談交渉を通じて、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを捜査機関に示すことが可能です。
③早期解決につながる
被害者がいる事件では、早期に被害者との示談を成立させることが何よりも重要です。
被害者と示談が成立すると、捜査機関としても、被害者が許している以上、逮捕する必要性がないと判断することが多いです。また、示談が成立していると、不起訴処分となる可能性も高まります。
被害者との示談交渉を行うにあたっては、被害者は通常加害者と直接連絡を取りたがらないことが多いため、弁護士に依頼することが重要です。
警察から呼び出しを受けた場合は弁護士法人晴星法律事務所へご相談ください
・警察から電話が来た
・呼び出しを受けている
・どう対応すればいいか分からない
・逮捕されるか不安
警察からの呼び出しを受けたことで、このようにお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
警察からの呼び出しは、「ただ話を聞かれるだけ」と軽く考えると危険です。
適切な対応をすれば、逮捕を回避し、不起訴処分を獲得できる可能性があります。
まずは一人で悩まず、弁護士法人晴星法律事務所へお早めにご相談ください。

