不同意わいせつは何が証拠になる?証拠がない場合は無罪にできる?刑事事件に強い弁護士が解説

不同意わいせつ事件では、「決定的な証拠がないのに逮捕されるのではないか」「相手の言い分だけで有罪になってしまうのではないか」と不安に感じる方が少なくありません。

実際、不同意わいせつ事件は密室で発生することが多く、証拠の評価が非常に重要になります。一方で、「証拠がなければ必ず無罪になる」という単純な話でもありません。

 

本記事では、1不同意わいせつで重視される証拠、2証拠がない場合に逮捕・起訴される可能性、3同意があったことを示す証拠、4逮捕を防ぐために重要なポイントについて、刑事事件に強い弁護士の視点から詳しく解説します。

 

1 不同意わいせつで逮捕されやすい証拠とは

不同意わいせつ罪(刑法176条)は、「被害者の同意がなかったこと」が重要な要件になります。そのため、捜査機関は次のような証拠を中心に事件を立証します。

(1)被害者の証言

不同意わいせつ事件において、最も重視されやすいのが被害者の供述(証言)です。

・どのような行為をされたのか

・どのように拒否したのか

・抵抗できなかった理由は何か

・事件前後の行動や心理状態

といった点が、供述調書として詳細に記録されます。

もっとも、被害者の証言があるからといって、それだけで直ちに有罪になるわけではありません。

供述の一貫性、客観的証拠との整合性が厳しく検討されます。

(2)目撃者の証拠

第三者の目撃証言がある場合、証拠としての価値は高くなります。

・周囲で争う声を聞いた

・被害者が拒否している様子を見た

・事件直後の様子を目撃した

といった証言は、被害者の供述を補強する材料として使われます。

ただし、目撃者が行為そのものを見ていない場合も多く、証拠の評価は慎重に行われます。

(3)防犯カメラ等の映像

近年では、防犯カメラや監視カメラの映像が重要な証拠になるケースが増えています。

・事件前後の被害者・被疑者の動き

・無理やり連れ込まれている様子

・被害者が逃げ出す場面

などが映っていれば、捜査の重要な手がかりになります。

一方で、カメラに映っている=不同意があったことが直ちに証明されるわけではありません。映像の解釈が争点になることも多いです。

(4)被害者に付着した指紋・DNAなど

被害者の衣服や身体から、被疑者の指紋・DNAが検出されることがあります。

ただし、これらは「接触があったこと」を示すにすぎず、その接触が同意のあるものだったのか、不同意だったのかは別問題です。

この点を正しく主張しなければ、「証拠がある=有罪」と誤解されてしまう危険があります。

 

2 不同意わいせつは証拠がなければ逮捕されない?

(1)被害者の供述だけでも逮捕される場合がある

「証拠がなければ逮捕されない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。

実務上、被害者の供述が具体的かつ一貫している場合、それだけで逮捕に至るケースもあります。

特に、①供述内容に矛盾がない、②事件直後の相談履歴(家族・友人・警察など)がある、③客観的状況と大きな食い違いがない、といった場合には、逮捕の可能性が高まります。

(2)「逮捕」と「有罪」とは別

重要なのは、逮捕=有罪ではないという点です。

逮捕はあくまで捜査上の措置であり、その後の取調べ・証拠収集・裁判を経て有罪か無罪かが判断されます。

 

3 同意があったことを示す証拠とは

不同意わいせつ事件では、「同意があった」ことを裏付ける証拠が極めて重要です。

(1)LINE・メール・SNSのやり取り

事件前後のやり取りは、同意の有無を判断する重要な資料になります。

・親密な内容のメッセージ

・事前に会う約束をしていた履歴

・事件後も通常のやり取りが続いている

といった事情は、同意があった可能性を示す材料になります。

(2)事件後の行動

・事件後も一緒に行動している

・その場で拒否・逃走していない

・すぐに被害申告をしていない

といった点も、慎重に検討されます。

ただし、被害申告が遅れたからといって不同意が否定されるわけではありません。専門的な主張整理が必要です。

(3)周囲の証言

・被害者が事前に好意を示していた

・事件後に通常どおり振る舞っていた

といった第三者の証言も、補強証拠として重要です。

 

4 不同意わいせつで証拠が見つかったら逮捕される?

証拠がある場合でも、必ず逮捕されるとは限りません。

(1)逮捕の判断基準

逮捕は、次のような要素を総合して判断されます。

・逃亡のおそれ

・証拠隠滅のおそれ

・事件の悪質性

・前科・前歴の有無

たとえ証拠があっても、在宅捜査で進むケースも多く存在します。

(2)早期の弁護士対応が極めて重要

取調べの初期段階で、不利な供述をしてしまったり、不要な誤解を招く説明をしてしまうと、後から覆すことは非常に困難です。

逮捕前・取調べ前の段階で弁護士に相談することが、結果を大きく左右します。

 

5 不同意わいせつでは示談が処分に影響することもある

不同意わいせつ事件では、「証拠があるか・ないか」だけでなく、被害者との示談が成立しているかどうかが、捜査や処分の判断に影響することがあります。

もっとも、示談はあくまで刑事手続における一つの事情にすぎず、示談をすれば必ず不起訴になる、あるいは逮捕を免れるというものではありません。この点は正しく理解しておく必要があります。

(1)示談とは何か

刑事事件における示談とは、加害者側が被害者に対して謝罪や金銭的補償を行い、被害者が一定の条件のもとで刑事処罰を求めない意思を示す合意をいいます。

不同意わいせつ事件では、被害者の処罰感情や、被害回復の有無が重視されるため、示談の成立が処分判断に影響を及ぼす場面が少なくありません。

(2)不同意わいせつで示談が考慮されやすい場面

実務上、次のような場合には、示談の有無が考慮される傾向があります。

・初犯である場合

・行為の態様が比較的軽微と評価される場合

・逮捕前・早期の段階で示談が成立している場合

このような事情が重なると、不起訴処分(特に起訴猶予)となる可能性が検討されることがあります。

(3)示談があっても必ず不起訴になるわけではない

注意すべき点として、不同意わいせつは被害者の人格や尊厳を侵害する犯罪であり、事案の内容によっては、示談が成立していても起訴されるケースはあります。特に、

・行為態様が悪質な場合

・被害者の精神的被害が大きい場合

・同種前歴がある場合

などでは、示談のみで刑事責任が免除されることはありません。

(4)弁護士を通さずに示談を進める危険性

不同意わいせつ事件において、当事者同士で直接示談を試みることは、新たなトラブルや不利な状況を招くおそれがあります。例えば、

・被害者への連絡自体が問題視される

・強要や口止めと誤解される

・不利な条件での示談になってしまう

といったリスクがあります。

示談交渉は、刑事事件の実務を理解した弁護士を通じて行うことが不可欠です。

 

6 不同意わいせつの証拠でお悩みの方は弁護士法人晴星法律事務所へご相談ください

不同意わいせつ事件は、

・証拠の評価が極めて専門的

・供述内容が結果を大きく左右する

・初動対応を誤ると取り返しがつかない

という特徴があります。

弁護士法人晴星法律事務所では、刑事事件に精通した弁護士が、証拠の精査・取調べ対応・早期釈放・不起訴獲得に向けた弁護活動を行っています。

・逮捕されるのではないか不安な方

・証拠がどの程度不利なのか知りたい方

・すでに警察から連絡が来ている方

は、できるだけ早くご相談ください。

初動が早いほど、選択肢は広がります。

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